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5mmの違い
かなり長い時間作業に集中し疲労感を感じてくると、ふとなぜこれほどまでに手間と時間をかけて図面を描き続けているのかと思うときがあります。でもこの作業は手を抜くことができません。

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わずか5mmの形状の違いに全神経をとがらせ、プロジェクト全体の文脈と照らし合わせ、合理的であるか美しいかどうか何度も検討を行います。デザインの方向性は関係者の納得するような筋道が通っているのか、また建築という文化的な側面からも意味があるかどうか何度も考えます。そしてなによりもクライアントのためになっているか、喜んでいただけるかどうか考えます。それは、ほんのわずかなデザインの妥協がデザイン全体の質を大きく変えてしまうという失敗を経験したことがあるからです。

実際のプロジェクトでは、コストや施工的な条件により完成させたデザインの変更が必要になることがよくあります。かつて、その対応で苦い経験をしました。コスト調整から、ある部位の仕上材料を当初検討していたものから別の仕様に変更したいという連絡があり、それを口頭で確認し承認してしまったのです。その材料はよく知っているものだったので口頭でも問題はないと判断したのですが、実際に施工されたものを確認すると自分が思っていたイメージと微妙に異なり空間全体のデザインのバランスが崩れていました。わずか5mmの段差が原因でした。

幸い、そのプロジェクトは最終的に残工事のコスト調整と交渉によりその部分を変更し空間のデザインを保つことができましたが、現場の空間に立ち空間全体のデザインが崩れてしまったと感じた時は、数ヶ月もかけてきたプロジェクトが失敗してしまうという怖さとクライアントに対し申し訳ないという気持ちでいっぱいになり精神的にとてもつらく苦しかったという記憶があります。

そのようなことがあってからは、どんなに細かなことでも最後まで検討をし確認を行うことにしています。
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by liquid_architects | 2009-03-27 21:56



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