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2009年 03月 10日 ( 1 )
「ドバイのプロジェクト」について
去年竣工したドバイのプロジェクトについて今日は書こうと思います。

「創る」という行為は「壊す」という行為と表裏一体の関係にあります。ファッションデザインという行為が新しい衣服のカタチの追求であり、その提示である以上、そこには前衛的なデザインの出現があります。このプロジェクトで空間に導き出したコンセプトは、『読み替え』。
現地のありふれた材料や工法を用いながらも、その使い方、見せ方を変えることで、何か別の意味に変換してしまうことを試みています。
それは、我々が素材や空間に抱く一般的なイメージを解体し、再構築する行為と言えるでしょう。そういった行為は、先入観とも言えるブランドイメージを払拭し、ブランドそのものが本来持つアバンギャルドな主張を前面に出すこととなると考えました。

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「砂漠の砂左官」
国土の大部分は、平坦な砂漠地帯であるドバイという地において、最も安易に安価で手に入る建築材料は砂漠の砂です。地場の自然素材しか使えなかった時代には、風土に根ざしたその土地固有の建築が造られ、それがその土地固有の風景を生み出していました。
風土という言葉は、グローバルな現在は風化しており、都市生活の環境は、その差がなくなってきているのが実情です。しかし、本来の建材はその風土と密接な関係を持った材料であるべきだと思います。
今回はその砂を左官材として空間全体に使用しました。
現代のマテリアルといえるハイテック樹脂を用いた半透明の什器と現地の建築で最もプリミティブな砂。
未来の素材と根源の素材との調和、相反する素材の組み合わせから生まれる力は、アバンギャルドな主張を前面に出すこととなると思います。未来と根源の調和、相反するものから生まれる力・創造、完成されていない荒削りなもののみが放つ強さは、より光を放ち、強いメッセージを表すこととなるでしょう。

砂壁(左官壁)は、塗りによって層を重ねていきます。しかし、絶対的な約束事はほとんどなく、塗り回数を増やしたり、減らしたり、手間をかけたり省略したり、途中で仕上げをやめておくことも勿論可能です。重ねて塗ることが容易なため、砂絵などの模様や、二色に分けて模様を付けることも可能です。
つまり、砂壁は永遠に未完成なものであり、だからこそ美しく、強い光を放ちます。
ファッションは変化するものであり、変化していくからこそ魅力があると思います。砂壁も同様、随時、破壊と構築を繰り返すこととなるでしょう。
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by liquid_architects | 2009-03-10 18:14 | hiroki matsuura



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